2020年に開催される東京五輪、徐々に盛り上がりを見せる反面、様々な課題が残ったままであるのもまた事実。
東京都民を始め、楽しさと不安が共存している現在。
しかし、現行ルールのまま変更できる点もまだあるのではないでしょうか。
まず、東京五輪最大の懸念は「暑さ」。特にマラソンなどは「酷暑」と言われる時期に、東京都内を走って大丈夫なのかという心配は消えません。
選手はもちろん、マラソンの場合は、沿道の応援も多い。そういった観客数がかなりの数に上ります。
また選手を応援する人たちは、日本人だけではない。かなり多くの国々の方の応援が予想されます。
通常のマラソンより、1つのトラブルが大きくなる可能性もあります。
そのため、現状では、道路を改修して温度が上がらないようにする、スタート時刻を早朝にするなどの対策が取られています。
そもそも、東京五輪の開催時期は夏、これは厳密に決まっているわけではないようですが、IOCから一応「夏季五輪の望ましい時期」を設定されているようです。
近年の五輪は商業的要素も強く、他国の観戦事情が入ってくるためですね。
しかし、時刻については特にこれといって言及されていない。ならば、いっそ「夜間五輪」にしてしまえば、猛暑問題はクリアできるのではないか。
東京の魅力の1つとして、夜間の美しさがあります。
また近年、インバウンド需要が増え、それに伴い色々な課題も出てきていますが、そのうちの1つが「夜を楽しむこと」。
特に地方では、夜を楽しめないという声も多く聞かれています。
首都東京が、夜間にイベントを開催することで、「夜も楽しめる街」日本をアピールすることができます。
そもそも野球などはナイターの方が圧倒的に主流ですし、冬季五輪でさえ、かなり夜遅くにジャンプ競技が実施されていたこともありました。
夜間をうまく利用することは、さほど大きなハードルではないはず。満員電車問題も解決できますし、欧米各国のニーズにも一致します。
五輪の「夜間主流型」というのは、あまり見たことがありませんが、そういったチャレンジというのは、1つのウリになるかもしれません。
選手のコンディション調整や、屋内種目との兼ね合い、海での競技の危険性など、いくつか問題は考えられますが、1つの案として取り上げてもいいのではないでしょうか。
五輪は、スポーツの祭典、さまざまな制約も存在しますが、その条件を活かして、開催国の知恵が試される時でもあります。
ともすれば保守的に見られがちな日本、夜間開催など思い切ったアイディアを実行するのも、五輪開催の価値を上げる1つの方法ではあります。