なぜ私は毎日こんなにも労働に時間をとられているのか…
ふと思うことはないだろうか。
わたしはよくある。
「働かざる者食うべからず」は昔の話。
これから先の時代は、人間は労働から解放される道をたどることになるでしょう。
カタカナの新語はいまいちとっつきにくい。。
しかもインカムってトランシーバーかよ!って頭が混乱しそうですが一旦落ち着こう。
インカムとは収入という意味があります。
ベーシックとは基本という意味ですね。
ベーシックインカムとは、直訳すると基本的な収入になります。
つまり、国民一人一人に対して基本的な収入を保証するのが、このベーシックインカム政策なのです。
日本には生活保護や失業保険などといった、憲法第25条の“健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する”の条約がありますが、これとは別の政策になります。
これまでの政策は、何らかの事情で働けない立場の弱い人間を保護するものでしたが、ベーシックインカムでは私もそこにいるあなたも毎月国から生活費を貰えるようになります。
多くの労働はロボットやAIによって自動化されて、生産性を上げつつ人間は働かなくて済む時代が訪れたら、ついにベーシックインカムの本格始動です。
もちろん税率は今よりも遥かに上がることが予想されますが、それでも毎月労働せずに最低限の暮らしを手に入れることが出来るんです。
個人からの税収はそこまで変わらず、AI・ロボットを導入して大きく稼いでいる企業からの税収が、ベーシックインカムを構築するメイン材料となるかもしれません。
日本ではまだまだ見通しがついていませんが、海外では既にテストとして一定期間だけ所定の地域でベーシックインカムが行われています。
ベーシックインカムが何なのか理解できたところで、次に本題となる日本で開始されたらどうなってしまうのか、一緒に考えてみましょう。
いきなり「毎月13万円支給しますよ~」なんてことにはならず、月5万円くらいから徐々に額を増やしていくと予想します。
いずれにしても、毎月1万円でも支給されるだけで、だいぶ人々の生活や心の余裕など変化が大きくなるでしょう。
まずはベーシックインカムによって得られる良い影響として、イライラしている人間が少なくなる点が挙げられます。
よく考えてみてほしい。
イライラしている人って、大概お金がなかったり働き三昧で自由な時間がなかったりするだけではないでしょうか。
もし仮に毎月10万円でも支給されるのなら、休みたい人は休んでいいし、お金が必要な人は週3日くらいで労働すればいいわけです。
選択肢が大きく広がるので、イライラの原因となる時間や貧困から人々は開放されるでしょう。
東京や大阪を起点に生活する人の中で、そこに住む理由に「仕事のため」と答える人は少なくないだろう。
本当に住みたいところは、都市部ではなく地方の田舎や地方都市かもしれない。
そんな切ない希望を叶えるのがベーシックインカム。
現実化すれば、未来の日本の人口分布は現代のような東京一点集中型ではなくなり、バランスよく地方にも人が寄りつきやすくなるでしょう。
しかし、未来都市のインフラはやはり東京を中心に発展していくと予想されるので、便利な東京から出られなくなる可能性も否定できないですね。
ベーシックインカムが始動されて、さらに10年ほど経ったころの私たちを想像してみましょう。
「きついってなんだっけ?」「寝不足ってしばらく経験してないわ。」「残業とか何それ美味いの?」
そんな平和なことを言い合っているでしょう。
スポーツをしたり、遊び疲れて食べる食事も美味しいですが、やはり労働したあとの食事の旨さには敵いません。
ベーシックインカムで働くことをしなくなったら、週末の繁華街には今のような賑わいが無くなっているかもしれません。
ベーシックインカムを導入して、今より人々が豊かにならないことは想像できませんが、これまで感じてきた当たり前のありがたみが徐々に消え失せてしまうことを懸念します。