令和2年1月2日、東京の外れの街「西新井」にて事件はおきました。
未熟児で出産された1350gの赤ちゃんが、母親の育児放棄によって自宅マンションの一室で亡くなっていることが確認されました。
母親(31)アルバイト従業員は逮捕されました。
日本国内で発生する年間の児童虐待事件は、2018年では1394人だ。
2009年では約400人なのに対して、現代は大きく数字が増加してしまっている。
もちろん公に出なかった事件を含めれば、育児放棄などの事件数はこんなもんではない。
なぜ無くならないどころか、年々ここまで膨れ上がってしまうのか。
今回逮捕された母親は、育児放棄した理由の一つに「相談する人がいなかった」と答えている。
事情はわからないが、父親となる人物は今回の一件で姿を現していない。
ということは、誰かに相談となると自分の家族か友人仲間くらいしか選択肢はなくなる。
シングルマザーを支援する団体も存在するが、ほとんどのシンママたちはそのような存在を知らないのが現実で、仮に知っていても優先的に相談したいのは家族なのが普通だろう。
しかし、その唯一の家族であっても、シングルマザーに対する意見を聞くのは勇気が必要です。
多くのシングルマザーたちは、「どうせ相談しても否定的な声しか得られない」と想定して、孤独に肩を落としているのです。
お腹に命を宿すこと自体を素直に喜べない日本の風潮を変えなければ、今回のような事件を無くすことは難しいだろう。
結婚という法的な要素は別に考えて、まずは子供ができたというシンプルな喜びを感じられることが、小さな命を救うことになるのではないでしょうか。
逮捕された母親はアルバイト従業員でした。
東京都の最低賃金は985円。フルタイムで働いても、毎月の手取りは15万円〜17万円くらいにしかなりません。
子育てをしながらフルタイムで働くだけでも過酷なうえ、生活保護に毛が生えた程度の収入で自分と小さな子供を養うのは、想像しただけでも困難です。
「相談する相手もいない」
「経済力も不十分」
これでは、母親が育児放棄へ走ってしまう可能性も十分考えられます。
夫婦共働きだとしても、子供を育てるための費用が足りないと嘆いている方も少なくない時代です。
シングルマザーでありアルバイト従業員であるケースでは、本当に苦しい子育てになることが予想されます。
子供が亡くなってしまう悲しい事件を無くすためには、現状のよりもさらに手厚く貧困層の子育てを支援して、法で守ってあげることが重要ではないでしょうか。
現段階でも、保育園を無料化したりシングルマザーへ対する金銭の支援などがありますが、不十分なのかもしれません。
今回のような悲しい事件が無くならないのは、犯罪を犯してしまう人の教育が行き届いていないからです。
貧困に対する支援が不十分だと上述しましたが、現在ある子育て支援法を十分に理解していれば、今回の起きた事件は防げていたかもしれません。
子供を妊娠して出産するまでに受け取れる給付金は、全部で8つあります。
各々条件があり、すべての制度が適応されるかどうかは個人差がありますが、「出産一時金」では健康保険に加入してさえいれば42万円を国から受け取ることができます。
他には、シングルマザーであれば、経済的自立を支援する「自立支援教育訓練給付金」や「高等職業訓練促進給付金」などが対象で、受理されれば資格をとったり受験費用を返還不要で借り入れることも出来るのです。
令和2年の正月やこれまでに起きた育児放棄事件では、父親が不明で女性ひとりでは子供を育てられない女性たちが犯人となってしまいました。
しかし、多くの人たちが公的扶助の仕組みを知っていれば、育児放棄することなく子供を元気に育てられたのではないでしょうか。
2020年!めでたいはずの正月から非常にショッキングなニュースが流れてしまいました。
逮捕された母親は、もちろん罪を認め償わなければなりませんが、それだけでは事件解決に至りません。
私たち周囲の人間が、シングルマザー(ファザー)に対する理解を深めたり、貧困への支援を強化したり、親となる本人たちが法を学んでいくことが大切です。